当所がセミナー・相談会で質問等されることが多いものから、代表的な事例(機密事項を除く。)を選択してQ&Aとしました。
Q1.なぜ、知的財産権が必要なのでしょうか?
A1.例えばよいアイディアが生まれると、それを製品化することで利益が得られますが、すぐに類似品がより安価に出回り、自社製品の売れ行きが低下します。こういった事態を防止するには、そのアイディアを自己だけが実施できるが、第三者は実施できないようにする必要があります。知的財産権はこういったニーズなどにより生まれたものです。
Q2.特許と実用新案との違いがよくわかりません。
A2.①保護の対象:物のアイディアは特実ともにOK、方法のアイディアは特がOK、実はNOです。
②審査:特は特許要件ありで特許され同要件なしで拒絶されますが、実は原則無審査で登録されます。
③存続期間:特は出願後原則20年間存続し、実は出願後10年間存続します。
④手数料:特より実は比較的安価です。
Q3.意匠と商標との違いがよくわかりません。
A3.①保護対象:意は物品・建築物・画像の美観たるデザイン、商は業務上の信用が化体したマークを保護対象とします。
②審査:ともに登録要件ありで登録され、同要件なしで拒絶されます。
③存続期間:意は出願後25年間存続し、商は登録後原則10年ごとの更新で半永久的に存続します。
④その他:意は特実と同様に創作性が必要ですが、商は創作性が不要です。